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●コラム【とかちの窓から】 第15回
『乾燥させナイ(3)』

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 こんにちは。とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長の大石真暉です。

 秋も深まり街はそろそろ冬の装い。ちょっと夜空を眺めたくなる季節ですね。私が住んでいる所は、開発が進んできているとはいえまだまだ田舎です。秋から冬は空気が澄んで星空がきれいなので、天体観測といえる程ではありませんが、時々夜空を眺めます。

 最近のトピックスは火星大接近でしょう。2005年の10月30日が最接近だったのですが、今でも夜8時頃には東の空に光り輝く少し赤い星を簡単に見つけることができます。
(詳しくは http://www.astroarts.co.jp/special/2005mars/mars_2005-j.shtml を参考にして下さい。)
 次回の大接近は2018年だそうです。その時私は50代になっていますが、『単なる老けたおじさん』にならないように日々頑張っていきたいと思います。

 今年も残す所1ヶ月と少しになりました。やり残しのないように、計画を立てて前に進みたいですね。


 ニキビ治療には様々な治療方法があり考え方も様々ですが、このコラムが皆様のニキビ改善のちょっとしたヒントになれば幸いです。朝晩は冷え込み冬の装いですが、お肌の保湿や体調に十分注意して下さい。

 とかち美白研究所では、VCローションを購入されている方に会報を毎月発行しております。そこの片隅に『ニキビ治療の4ヶ条(4ナイ)』というものを載せています。
(思い当たる所があれば今日から早速実行してみて下さい。)
(1)爪を切っていじらナイ
(2)髪の毛で隠さナイ
(3)夜更かししナイ
(4)乾燥させナイ 
これは私が皮膚科診療を15年やってきた中で非常に重要と思い標語にしたものです。


 前々回からは(4)乾燥させナイ と題して、『なぜ肌が乾燥するとニキビが悪化するのか?』について説明させていただいています。今回で、水分補給を中心とした保湿ケアについて説明させていただき、1年の長きに渡って連載させていただいた『4ナイ』の〆としたいと思います。

 健康で美しい肌の角質層には、約30%の水分が保持されています。肌の水分を保持するために重要な働きをしているのが、以下の3つです。
(1)   皮脂膜:皮脂腺から分泌される『皮脂』と汗が混ざり合ってできた天然の保護膜で、角質層の水分の蒸発を防ぎます。
(2)   天然保湿因子(NMF):Natural Moisturizing Factorともいわれ、角質細胞の中にあり、水になじみやすく水分を保持する水溶性のアミノ酸、塩類のことです。水分をつかまえて離しません。
(3) 角質細胞間脂質:角質細胞と角質細胞のすき間をうめている脂のことで、細胞同士をつなぎ止める働きをしています。角質細胞の水分の蒸発を防ぎます。セラミドという脂分が主体です。
 これらは洗顔や摩擦などのちょっとした刺激でも失われることがあります。そうすると水分が奪われ、角質層の水分量が減り、肌がかさつき、皮膚の正常なターンオーバーが行われなくなってしまいます。

 そうなると古い角質がはがれ落ちないで残るため角質層が厚くなります。その結果、皮脂腺の出口が狭くなりニキビが出来てしまいます。

 角質細胞は、実際は死んでいる細胞で、一度これらの成分を失うと、自力で元に戻ることはできません。そこで保湿スキンケアによって、補うことが必要になってきます。

 保湿のためには、まず
(1)   水分補給を十分行い角質層を水で潤す
ことが重要です。更に
(2)   角質細胞内の天然保湿因子(NMF)の機能を補う
(3)   角質細胞間脂質の機能を補う
(4) 肌表面に膜を形成し、皮脂膜の機能を補う
 これら3種類の働きをそれぞれ果たしてくれる保湿成分を補給することが有効です。

 具体的に、この3種類の働きをしてくれる保湿成分としては、
(2)’   NMFの働きを補助するアミノ酸、乳酸塩、尿素など
(3)’   角質細胞間脂質のバリア機能を高めるためのセラミド成分
(4)’ 膜形成作用があるヒアルロン酸やコラーゲン
などがあります。
(成分の詳細は今後時期をみて取り上げて行きたいと考えています。)


 それでは、実際の毎日のスキンケアで保湿ケアをする際には、どのようなことに気をつけたらいいでしょうか?

 言い古されたことかもしれませんが、以下がやっぱり基本となります。
(ア)   まず化粧水などで、たっぷり水分を補給しましょう。
[(1)水分補給を十分行い角質層を水で潤す に対応]
(イ)   水分補給後は、美容液や乳液、クリームなどでしっかりバリアを作りましょう。
[まず、水を与えてから、脂分でバリアするのが、たっぷりと水分を角質に含ませるポイントです。]
(ウ) 化粧水や美容液、乳液、クリームには、アミノ酸、セラミド成分、ヒアルロンなど、保湿に有効な成分が入っているものを選びましょう。
(エ) ニキビケアにおいてはビタミンC誘導体を含むものがよいでしょう。
(オ) ニキビがある場合にはクリームは毛穴をふさいで悪化させることがあります。ニキビ部分は極少量にとどめるか避けて使用しましょう。
 今回のポイントはこんなところでしょうか?

『大人のニキビでは「角質層の保湿ケア」が重要です。きちんとした洗顔法により、余分な皮脂やメイクアップ化粧品の汚れ、古い角質を積極的に取り除いた後は、
(ア)   まず化粧水などで、たっぷり水分を補給します。
(イ)   美容液や乳液、クリームなどでしっかりバリアを作ります。
(ウ) 化粧品は、アミノ酸、セラミド成分、ヒアルロンなど、保湿成分が入っているものを選びます。
(エ) ニキビケアにおいてはビタミンC誘導体を含むものも良いです。
(オ) 但し、クリームは毛穴をふさいで悪化させることがあるので、ニキビ部分は極少量にとどめるか避けて使用します。
 上記により肌のターンオーバーが促され、ニキビの出来にくい、
しっとりとしたお肌になりますよ。』


 今回で、1年の長きに渡って連載させていただいた『4ナイ』は終了です。コラムといいつつ、大変長くなり読みにくかったと思います。しかし、系統立てて連載してきたことにより、『大人のニキビ』をいろんな角度から捉えることができるようになったことは非常によかったと思います。

 個人的には締め切りもあり、非常にきつかったですが、勉強になりました。

 次回からは、短めで(笑)、日々ニキビで気付いたことなどを綴っていきたいと思います。

 それでは。


おおいし まさき(大石 真暉:ペンネーム)
(昭和41年北海道帯広市生まれ。平成6年札幌医大大学院修了。平成7年同皮膚科学講座助手。平成9年とかち皮膚科開院。平成14年とかち美白研究所開所。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)


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