----------------------------------------------------------------------
●コラム【とかちの窓から】 第26回
『皮膚科専門医について』
----------------------------------------------------------------------
| こんにちは。とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長の大石真暉です。 先日、連休を利用して地元の『十勝川温泉』に1泊してきました。 ( http://www.tokachigawa.net/index2.html を参考にして下さい。) 時々、息抜きに入る、世界的にも珍しい『モール温泉』はリラックスできてなかなか良いものです。 露天風呂から眺める十勝の秋の景色は、普段の疲れを癒すにはもってこいです。最近は、海外からの宿泊客も増えているとのことです。 このメルマガの読者の方も一度いらっしゃって下さい。 とかち美白研究所では、VCローション等を購入されている方に会報を毎月発行しております。 そこの片隅に『ニキビ治療の4ヶ条[改訂版](4決め!)』というものを載せています。(改訂にいたる経緯は 第23回のコラムを参考にして下さい。) (思い当たる所があれば今日から早速実行してみて下さい。)
これは私が皮膚科診療を16年やってきた中で非常に重要と思い標語にしたものです。 ニキビ治療には様々な治療方法があり考え方も様々です。このコラムでは、昨年まで『ニキビ治療の4ヶ条』を系統立てて解説してきました。(バックナンバーは http://www.bihaku-labo.com/columnframe.htm をご覧下さい。) 第16回からは『落ち穂拾い』と題して、『ニキビ治療の4ヶ条』を『基本中の基本(中核)』と考え、日々気付いたニキビ治療に関連したこと一つ(今まで取り上げていなかったが重要なことなど= 落ち穂 )にフォーカスをあて(= 拾い )、お話させていただいています。 本題に入る前に、ジャン・フランソワ・ミレー(1814ー1875)の名画『落ち穂拾い』(1857年)オルセー美術館所蔵をご覧下さい。 ( http://www1.megaegg.ne.jp/~summy/gallery/glaneuses.html ) 先日、管理人様より、『皮膚科専門医』について取り上げて欲しいとの御要望をいただき、今回はこれについて取り上げさせていただきます。 『皮膚科専門医』は、正式には『日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医』といいます。 最近、自称『皮膚科専門医』としている認定外の医師がでてきているそうです。ご注意下さい! ( http://www.dermatol.or.jp/ にアクセスし、市民のみなさま をクリックすると、本当の 皮膚科専門医 を検索できます。) 私は元々皮膚癌のメラノーマに興味があって、『皮膚科』に入局しました。私の場合は研究にも興味があったので、大学院にも同時に進学しました。 その際、どんなことがあっても、成し遂げようと思っていた目標がありました。 一つは、大学院を4年の年限で終了し、論文は海外の医学雑誌に掲載されたものを医学博士号の論文とすることでした。 もう一つは、皮膚科専門医を最短で取得することでした。 前者は、普段の努力のかいあって、目標通りに達成できました。正直な話これはかなりきついものがありました。自分の研究論文が海外の医学雑誌に掲載されることが決まった時は、本当に飛び上がって喜びました。40年の人生を振り返っても、嬉しかったことの1、2に入ります。 後者の『皮膚科専門医』は、『日本皮膚科学会』に5年所属して、普通に学会活動を行えば取得できるものでした。専門医試験に合格したときは、やはり嬉しかったですが。 この専門医試験は、学会発表を○回、論文△編を発表し、講習会に●回出席するなどして、受験資格を得た後、試験(ペーパーと口答試問)を受けて規定の点数を越えていれば合格できるものです。 医局の先生を見ていると、大体最短の5年で取っていました。でも、あまり熱心でなかった先生は、1、2年遅れて取っていたようです。 1人での地方勤務が長かったなどの特殊要因が関係するかも知れませんが、普通の皮膚科医はこの『日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医』を持っています。 個人的には、これは皮膚科を標榜するための必要条件の一つに過ぎないと考えています。その後の、臨床経験や日頃の勉強も重要ですから。 普通の皮膚疾患は皮膚科専門医に診てもらうのが一番良いでしょう。 では『ニキビ』ではどうでしょうか? 私は、やはり皮膚科専門医が中心となるべきと考えます。しかし、それ以外の婦人科や漢方を専門にされている医師でも、それぞれの立場でホルモンバランスや漢方的なアプローチを試みるのは賛成です。 『ニキビ』、特に『大人のニキビ』の場合では、原因は様々です。各科の先生の力が結集され、結果として『ニキビ』が改善すれば、良いと考えています。 但し、それには以下の前提条件があります。 (1)責任を持って、長期に渡って実績を積むこと。 (2)他の科(皮膚科など)の医師の立場をむやみに否定しないこと。 (1)について例をあげてみます。 思いつきで『ニキビ』領域に取り組んでみたものの、思った程収益が上がらなかったので、1年程で撤退して行方不明になってしまった。 最近よく聞く話です。これでは困ります。 また、皮膚科の基本的なことについて学習しておいていただきたいと思います。意外と小さなことが大きなトラブルにつながることがあります。 (2)について考えてみます。 皮膚科では、保険診療で『ニキビ』治療を行うことができます。 保険診療ではできることに限りがあります。そのため、通り一遍の治療となってしまうことがあります。(いろいろ工夫することはできますが。) でもこれは患者さんの経済的負担を考えてのことでもあるのです。『薬代も合わせて2千円位なら大丈夫かな?』などと私は考えます。 『ニキビ』治療で何万円も払える人はそんなにいないと思います。ミノマイシンなどの抗生剤を使った治療はとかく批判されがちですが、保険診療は重要です。(第12回のコラムを参考にして下さい。) それから、医師は、自分の科を中心にものごとを考える傾向があります。 私はコラムの中で、何回か『便秘』について解説しました。内容には慎重を期していますが、ニュアンスの違いや多少の誤りが含まれている可能性があります。 このことは、消化器科の医師からみたら、領空侵犯的に思える可能性があり、つい反論してみたくなるかもしれません。 私は『ニキビ』の患者さんを診察して、『便秘』の改善の重要性に気付いて解決法を模索している所なのです。これを馬鹿げていると否定しないで欲しいということです。 逆に、消化器科の先生で、 『成人女性で頑固な便秘で悩んでいる人には、ニキビ顔の人が多いな。』 と気付いている方も少なくないはずです。 現代医学は細分化が進みすぎていることがむしろ問題になってきています。家庭医等を志望されている医師も多くはなっていますが、専門医を目指す傾向はまだまだ根強いです。 一つのことを別の見地から、総合的に見ることは、医学ばかりではなく、様々な分野で非常に重要なことです。 最近コラボレーション(共同、協力)という言葉を良く聞きますね。 各科の医師が協力し、知恵を出し合ってよくなる疾患の代表、それが『ニキビ』ではないかと思います。 こう考えてみると、将来的には、各科の専門医が集まった『ニキビ治療センター』ができる可能性もありますね。その日が待ち遠しいですね。 今回のポイントは以下の通りです。
秋の夜長は読書にもってこいですね。本屋さんの店頭には、つい手に取ってみたくなるような本が一杯です。気分転換に今まで読んだことのない分野の本にチャレンジするのは良いかも知れません。 でも夜更かしには注意しましょう。睡眠不足はお肌の大敵ですよ。 それでは。 おおいし まさき(大石 真暉:ペンネーム) (昭和41年北海道帯広市生まれ。平成6年札幌医大大学院修了。平成7年同皮膚科学講座助手。平成9年とかち皮膚科開院。平成14年とかち美白研究所開所。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士) |