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●コラム【とかちの窓から】 第38回
『トランス脂肪酸について〜私の経験から』
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| こんにちは。とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長の大石真暉です。 9月中旬、しばらく振りで東京に行ってきました。 1泊2日で、実際には24時間いませんでしたが、中高時代の友人と朝3時まで飲んだり(昔の友人はいいもんです)、最近オープンしたザ・リッツ・カールトン東京を訪れ、45階から素晴らしい眺めを楽しんだり(さすがに宿泊はできません)、伊勢丹メンズ館では、全館男性対象という思いっきりの良さ?と、イケメン店員の多さに驚きました。 田舎暮らしが長くなると、たまには刺激が欲しくなるものです。 でも、とかち帯広空港に戻って、十勝の土を踏むと、やっぱり自分にはここが一番だと実感できたことが、最大の収穫でした。 とかち美白研究所では、VCローション等を購入されている方に会報を毎月発行しております。 そこの片隅に『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』というものを載せています。 (思い当たる所があれば今日から早速実行してみて下さい。)
これは私が皮膚科診療を17年やってきた中で非常に重要と思い標語にしたものです。 ニキビ治療には様々な治療方法があり考え方も様々です。このコラムでは、第15回までは『ニキビ治療の4ヶ条』を系統立てて解説してきました。 (バックナンバーは http://www.bihaku-labo.com/columnframe.htm をご覧下さい。) 第16回からは『落ち穂拾い』と題して、『ニキビ治療の4ヶ条』を『基本中の基本(中核)』と考え、日々気付いたニキビ治療に関連したこと一つ(今まで取り上げていなかったが重要なことなど= 落ち穂 )にフォーカスをあて(= 拾い )、お話させていただいています。 本題に入る前に、ジャン・フランソワ・ミレー(1814ー1875)の名画『落ち穂拾い』(1857年)オルセー美術館所蔵をご覧下さい。 ( http://www1.megaegg.ne.jp/~summy/gallery/glaneuses.html ) 今回は、『4決め!』の中の(3)規則正しい生活を送ることに決めました。と関連して、第33回のコラム『食べ物、特にトランス脂肪酸について』でお話した、『トランス脂肪酸』について、自身の経験を交えて、もう一度取り上げてみたいと思います。 まず、『トランス脂肪酸』について復習しましょう。 『トランス脂肪酸』は、マーガリンなどを製造する過程で発生する人工的なもので自然界には存在しない構造をしています。そのため、体内では代謝されにくいものとなっています。 トランス脂肪酸を過剰に摂取すると、悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減少させるほか、心疾患のリスクを高めることが分かっています。 また、アトピー性皮膚炎などのアレルギーを引き起こし易くしているとの報告もあるようです。 トランス脂肪酸が含まれる食品はマーガリン以外に、ショートニング(*)を使用する食品のほとんどに含まれ、揚げ菓子やケーキ、チョコレートなどにも含まれます。また、ファーストフードの揚げ油にも含まれています。 (*)パンや焼き菓子などにバターやラードの代用として利用される食用油脂 日本食品油脂検査協会によれば、「洋食のすべてに含まれると考えて良い」と考えられています。 第33回の『トランス脂肪酸』についてのコラムでは、アトピー性皮膚炎やニキビの患者さんなどの食生活の観察から、大人のニキビが、最近増えてきたことの原因の一つとして、 食事を通して体内に過剰に摂取された『トランス脂肪酸』が悪影響を及ぼしている可能性がある ということをお話させていただきました。 今回は、自身の経験を交えてお話させていただきます。 前回のコラムで、私の体重が減少して、ウエストが細くなったということを少しお話しました。 これは『デルデル呼吸』の会得により、お通じがより改善したこともありますが、食生活を一部見直したのも大きかったと思っています。 その方法は、主に以下の3点です。 (1)起き掛けに水を飲む。また、水そのものを飲む機会を増やす。 (十勝は水に恵まれた所で、水道水そのものでもおいしいですが、一応浄水器を通したものを飲んでいます。) (2)野菜・果物を多めにとる。一部、玄米食を取り入れる。 (硝酸塩や農薬の問題もありますが、これはお通じ改善でクリアできていると楽観的に?考えています。) (3)『トランス脂肪酸』を含む食品を極力避ける。 自分でコラムで取り上げておきながら、何もしないのは意味がないと思っていましたので、できるところからやっています。 以下でお話しますが、自身の生活を冷静に振り返って、これは、良くなかったと素直に反省することが、多々あったからです。 (例1)十勝はお肉をはじめ食べ物が非常においしく、知らず知らずの内に『トランス脂肪酸』たっぷりの暴飲暴食型の焼き肉生活に浸っていたことがあった。 さすがに週●回の時は、まずいと思いました。 (例2)備蓄食として備えておいた非常食がたくさんあり、期限切れ前に、昼休みに少しずつ1ヶ月程かけて食べていた所、午後の診療中にお腹がもたれ、便秘気味となり、大変調子が悪かった。 その製品の原材料名を見ると、『トランス脂肪酸』を含むマーガリン、ショートニングの表示がありました。食べるのを止めたら、すぐ改善しました。 (例3)実は●●●のフライド●●●が好きでした。また、●●●の●●●フィレ●●●を、12年前程には、勤務先が近かったこともあり、毎日のように食べていたことがありました。 最近になって、ある本(*)を読んだ所、後者は製品1個中に『トランス脂肪酸』が、3.2グラムも含まれていることを知り、大変驚きました。 (*)新買ってはいけない4(金曜日) (データは、2006年9月25日時点のものです。その後、メーカーの努力により改善されている可能性があります。) WHO(世界保健機関)とFAO(国連食糧農業機関)の『食事、栄養および慢性疾患予防に関する合同専門家会合』では、 食事からのトランス脂肪酸の摂取は極めて低く抑えるべきで、摂取量は最大でも1日の総エネルギーの1%未満にするよう に勧告しています。 日本人のトランス脂肪酸の摂取量は1日当り1.56グラム(摂取エネルギーの0.7%)ですので、2.23グラムが摂取エネルギーの1%となります。 したがって、●●●フィレ●●●を一つ食べれば、それだけで勧告値を軽く超えてしまうことになります。 その頃は、若かったので(?)、あまり気にしていませんでしたが、先日、しばらく振りで外出先で昼食として食べた所、(例2)と同様に、1日お腹がもたれてしまいました。 また、他社の例になりますが、●●●の●ー●ッ●には、製品1個中に『トランス脂肪酸』が、平均2グラムも含まれているなどの情報もあり、気軽に何個も食べてはいけないと思いました。 ニキビとの関連については、あまり今回は述べていませんが、いろんな掲示板等をちょっと覗いただけでも、 『ファーストフードを止めたら、ニキビが良くなった。』あるいは、『実家を出て、外食が多くなってからニキビが悪化した。』 などの意見が多くありました。 高カロリーや野菜不足の影響等もあるとは思いますが、『トランス脂肪酸』はニキビ悪化の重要な脇役の一つであると最近では確信しています。 ファーストフードは、手軽でおいしいものが多いですが、賢くつきあうことが大切だと思います。 ニキビ治療には、医師としての立場上、どうしても即効性を求められることが多いです。 でも最近では、『正しい知識を正しく生かすことにより、身体・精神が健康となり、その結果として、ニキビがよくなるのが一番である』と思えるようになってきました。 今回のポイントは以下の通りです。
次回は、ちょっとくどいですが、『トランス脂肪酸』を減らす工夫について、考えたいと思っています。 めっきり寒くなりましたね。北海道では秋はもう後半戦です。初雪の便りも届いています。今年もあと2ヶ月あまり。頑張って行きましょう。 それでは。 おおいし まさき(大石 真暉:ペンネーム) (昭和41年北海道帯広市生まれ。平成6年札幌医大大学院修了。平成7年同皮膚科学講座助手。平成9年とかち皮膚科開院。平成14年とかち美白研究所開所。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士) |